ベタの飼育とろ過器の関係性について

目次

ろ過器使用に対して 私の見解!!!

ずばり、ベタはろ過器が有っても無くても飼育はできます。しかも、どちらでも上手に飼育する事が可能です。ただ、ろ過器をうまく使いこなせばベタにとっては非常に安定したいい環境が提供できるのではないかと考えています。

成魚の飼育環境には濾過器は入れてません・・・。
稚魚には投げ込み式のろ過器を投入しています。

ベタの飼育にろ過器はいらないと言われるが・・・

一般的に、熱帯魚(川魚も海水魚も)の飼育にはろ過器が必要であると言われております。

私も全く同意見でございます。ずばり、魚の飼育=ろ過器必要となるのではないかと思います。

では、なぜベタ飼育において、ろ過器の有無が議論!?話題になるかと言いますと、ベタは販売している状態や飼育方法の説明などにも下記の様に紹介されているからなのです。

ベタはろ過器が無くても飼育できます!
ベタは補助呼吸器官(ラビリンス器官)を使用しての呼吸も可能なのでエアレーションなしで大丈夫です!
ベタは水流は嫌います、大きくて立派なヒレを優雅に靡かせて泳ぐ姿が魅力です!

などなど。

そして、熱帯魚入門魚、初心者の方にぴったりです!と。

ところが、実際に飼育してみてビックリ!!

想像していた様に飼育できない!

・病気になってしまった!
・餌を食べなくなった!
・鰭が開かない!


などの経験から、飼育方法について調べる事につながり、やがて水質の問題→ろ過器の話題という流れでろ過器の必要有無に繋がるのだとうと考えました。

ろ過とは!?

まず、ろ過について簡単に説明します。水槽での魚飼育においてのろ過とは物理ろ過と生物ろ過の2つあります。

物理ろ過:水の汚れ(糞や残餌)をろ材に吸着させる事により浄化する方法。タンパク質やアンモニアなどある程度は吸着する事ができ、飼育水を透明に保つ事が可能である。

生物ろ過:ろ材にろ過バクテリアを繁殖させ、バクテリアの働きにより浄化させる方法。飼育水中の糞や残餌から発生する有害なアンモニアをバクテリアの働きによって分解させ亜硝酸塩に変化させ、さらにバクテリアの分解能力で魚にとって比較的無害な硝酸塩に変化させるといった事です。硝酸塩も水槽内に溜まっていくので定期的な水換えで取り除くといった流れです。

ろ過器設置のメリット

ろ過器を設置する事に対してのメリットを説明します。

1.水質の安定を求める事ができる
2.水換えの頻度が少なく管理できる。
3.魚へのストレスを軽減する事ができる。


魚にとっては、水が全てであります。水換えとは人間でいう引越し!?しかも気候のちがう地域へといった感じなのではないでしょうか。少なくとも魚にとって環境面で大きな変化が起こります。多くの場合がストレスとなってしまうでしょう。
その、環境を変えてしまう水換えの頻度を少しでも減らす事ができるのは魚にとっても飼育者にとっても大きなメリットです。

当然、ストレスのかかり方が少ない魚ほど、健康状態はいいと思います。病気にも強くなります。安定している環境では成長面、繁殖面どちらにしてもメリットがあると思います。

ろ過器設置のデメリット

それでは、逆にろ過器を設置する事によるデメリットを説明します。

・ろ過器が正常に機能しないと水質が安定しないため、逆効果となる
・病気が発症してしまうとろ過器は病気の巣窟になる可能性がある
・ろ過器の掃除の具合で水質が大きく変化してしまう事がある


ろ過器を入れておけば、だれでもろ過器を使いこなせると言うわけではありません。ろ過器にバクテリアが住み着かなければ機能しません。飼育環境とろ過器の能力のバランスが悪くても機能しにくい事もあります。また、ろ過器もバクテリアの分解能力の限界を越えれば逆に飼育環境を悪化させてしまいます。ろ過器の掃除の仕方によっては、バクテリアを激減させてしまい、水換え後の飼育環境が大きく変化してしまう事も考えられます。飼育環境に病気が発生してしまうと、バクテリアでは分解できませんので病原菌がろ材に住みついてしまうという場合もあります。完全にリセットしないと病気の再発につながってしまいます。

ベタに最適な濾過器とは

ここで、ベタの飼育における最適なろ過器はいったいどんな物なのか紹介します。

ベタを飼育する上でベタという魚の特徴をあげてみますと、

・水流が苦手
・補助の呼吸器官を持ち合わせているため、水中の酸素濃度はあまり気にしなくても大丈夫
・水質にあまり敏感ではない


といった特徴があります。

まず、水流が苦手と言う事で、水中ポンプなどを使用した水流を強くつけるようなろ過器は向いていないのではないかなと思います。となりますと、上部ろ過外部ろ過といった水中ポンプで水槽の水をろ過器に汲み上げる方式ではどうしても水流が強くなってしまいますので最適とは言えないと思います。その反面、ろ過能力は高いです。

次に底面フィルターなのですが、底面フィルターを設置するためには底砂を引く必要があります。ベタの飼育においては底砂がどうしても必要という訳ではありません。コリドラスなどを一緒に飼育する場合は別ですが!よって、ベタの飼育に限ってですが、最適とは言えないかなと思います。底砂を引かないで飼育する水槽管理をベアタンクと言うのですが、ベタの場合はベアタンクで問題はないと思っています。特徴としては水換えなどの管理がしやすいです。

水流の強弱の調節が付けやすく、ベアタンクでの飼育に適している濾過器と言えば!?

スポンジフィルター投げ込み式の濾過器になります!

どちらにも共通しているしている動力がエアレーションと言う事になります。

このエアレーションの強弱によって水流の強弱を付けられるタイプの濾過器が最適なのではないかと思います。

スポンジフィルターを使用しながら、水流は弱くして壁側の方に向かせてあります。
投げ込み式のろ過器です。こちらも動力はエアレーションとなります。

ベタとろ過器 私の結論!!!

ベタとろ過器の関係性について、いろいろと述べてきました。私の結論としては、ろ過器の有無はベタの飼育尾数にも大きく関係してくると思います。私はブリーダーとしてたくさんのベタを飼育しています。よって、1匹ずつ水を管理して水換えを行っていてはとても間に合いません。なのでろ過器を使用しての飼育方法を多く取り入れています。

しかし、1匹〜数匹のベタをインテリア感覚で綺麗に飼育されている方も多いかと思いますが、その場合はマメな水換えを行う事でベタを元気に飼育することは十分可能です。

と言うことが私の結論となります!

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