ベタ稚魚飼育における青水(グリーンウォーター)の有効性

日々、べーやんファームベタのブリードを行っている中で稚魚期の生残率を少しでも改善したくて試行錯誤しています。今回はその一つ青水(グリーンウォーター)についてをご紹介したいと思います。

目次

青水(グリーンウォーター)とは???

綺麗な緑色の青水!(グリーンウォーター)

青水(グリーンウォーター)とは、ずばり植物プランクトンが繁殖して緑色になった水の事です!

水槽などで写真の様な水の色になってしまったら、水をかえなきゃ!!!となりそうですね。

ところが、メダカや金魚飼育においてこの青水が非常に重要だと言われているのです!その正体である植物プランクトンですが、一言に植物プランクトンと言っても種類がありすぎて困ってしまうので、簡単に説明致します。

植物プランクトンにも種類がたくさんありますが、メダカや金魚の飼育に有効な青水の種類は緑藻類とミドリムシとなります。

緑藻類にはクロレラやボルボックスなどが含まれており、緑色の光合成色素を持つ藻類になります。

ミドリムシは鞭毛虫と呼ばれる藻の仲間になります。植物の様に葉緑体をもち、光合成をして体内に栄養分を自ら作り出し、蓄積することができます。さらに、鞭毛を動かして光に向かって泳ぎ回ることもできます。まさに動植物の良い点を兼ね備えた不思議な微生物なのです。

青水の作り方!!!

屋外で飼育しているメダカの桶で青水を作っています

それでは、青水の作り方について説明します。

まず、必要なもの

・太陽の光
・糞や尿をする魚類


ずばり、屋外で飼育している魚類の飼育水に植物プランクトンを発生させるといった感じになります。

屋内飼育では、植物プランクトンが光合成を行うのに十分な光が確保しにくいため、青水にまではなりにくいです。
苔は発生するのですが・・・。やはり、必須なのは太陽の光と言う事になります。

べーやんファームでは、屋外で40リットル程の桶にメダカを数匹飼育しながら青水をつくっています。

普通に飼育するのと何もかわらずに、毎日餌をやって、青水の濃度が濃くなりすぎたら1/3ほど水を捨ててカルキを抜いた水道水を足すだけです。基本的にはこれだけで管理しています。

青水をベタの稚魚が飲む!?食べる!?

この写真で注目すべきは緑色の・・・うん○。

この写真はべーやんファームの室内で飼育している幹之メダカです。注目して欲しいのはこの写真の糞の色です。

なんと、緑色をしています!

このメダカには、配合飼料しか与えていません。ところが、先日、実験的に屋外の青水を入れてみたのです。

すると、数日後には緑色の糞をしていたのです。もちろん、餌(配合飼料)はちゃんと与えています。

ちなみに、配合飼料を食べて出てくる糞は茶色で基本的に餌の色と一緒です。

この状態をみた時に思いました!!!魚は植物プランクトンをしっかりと摂餌して栄養を吸収しているのだなと。

この体験をベタの稚魚達の健康促進に使えないかと考えたわけです。

そこで、植物プランクトンに含まれている栄養素を調べてみました!

植物プランクトンの栄養素は主に

・タンパク質
・アミノ酸
・脂肪
・ビタミン
・ミネラル


との事です。

上記の栄養成分は配合飼料でも入っています。しかし、ブラインシュリンプしか摂餌できないくらいの大きさの稚魚期にとっては、栄養の偏りを回避するためにも非常に大きな役割を担う可能性を感じてしまいます!

しっかりと水質管理をして綺麗にしている水槽や飼育環境ほど稚魚の捕食できる餌になる生物はほとんどいないのではないかと思います。

1日に何度もブラインシュリンプを給餌する事ができれば話は別かもしれませんが、青水という天然の植物プランクトンを上手に利用する事ができれば、よりベタ稚魚の飼育成績が向上するのではないかと思います!!!

青水の与え方!?

こんな感じで投入しています

べーやんファームの青水の与え方は、3日に1度のペースで少量を投入しています。

投入量としては、飼育水が10リットルの場合で青水が150mlくらい(目安)ですので約1.5%になります。

目安としては、飼育水に色があまりつかないくらいで十分だと思います。

飼育水を青水にしたいわけではありませんので、あまり色が着きすぎない様に気をつけています。

苔が生えてきた様子です

上の写真の様に、青水を入れすぎたりライトの照射時間が長すぎたりして苔が勢いよく生えてきてしまうと水換えや、管理が大変になってしまいます。

青水の入れすぎとは・・・判断がむずかしいのですが、飼育水の色が緑色になるくらい入れてしまう感じです。

投入のタイミングですが、私の場合は3日くらいが目安となります。飼育している魚の匹数や飼育水量の違いによっても条件は異なると思いますので独自のタイミングを見つけてみても面白いと思います。

また、べーやんファームではブラインシュリンプの孵化に失敗した時や通常の餌やり(回数)ができない時にも予め青水を投入して飢えを凌いでもらうという使い方もしています。

ただ、配合飼料をバクバク摂餌する事のできる魚体の大きさになれば、青水は使っていません!

稚魚期のみに限定して使っています!



以上、青水についてとベタの稚魚飼育においての青水の使い方などをお伝えしてきましたが、多少でも参考になったでしょうか・・・!?

次回は、ベタの稚魚における濾過装置の設置についての記事を上げていきたいと思います。

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